1980年代のバイクブームを、ビギナーや女性などにも広げたモデルといえるホンダのVTシリーズ、この品は2代目となるMC08モデルの中古車です。
当時のバイクブームが炸裂する予兆は既に1979年の東京モーターショー、ヤマハのブースに登場したRZ250の前が黒山の人だかりになっていることで察せられたもので、実際に1980年にそのRZ250、そして、1981年にホンダがCBX400Fを発表するやいなや市場は活況、ブームは本格的な様相を呈しました。
しかし、RZの2サイクルエンジンはまだ扱いにくく、CBXは4気筒エンジンゆえの重さ、そして車検がネックとなり、ビギナーや女性が加わりかねていたところに、1983年にホンダが出してきたのが、世界初となる水冷V型エンジンを搭載したVTでした。当初はRZキラーとの考えもホンダ側にもあったようでしだか、250㏄ゆえの軽さ、V型エンジンゆえのボディの薄さ、そして4サイクルを得意とするホンダらしいスムースなエンジン特性、ビキニカウルが標準装備されていることもあって、瞬く間に人気車種となりました。
この2代目となるMC08は1984年に発表されたもので、まず大型ハーフフェアリング装備モデル、ついでネイキッドモデルが輩出されましたが、見た目、些か大柄になったように見えて、実際にはコンパクトさは先代を継承、しかし、ステップとハンドルは些少ながら後退したり下がったりで、よりスポーツ性を意識したものになっていました。
エンジンも、低回転のトルクはそのままながら、フリクションロスが低減化されてより先代より5馬力アップされるとともに高回転型となり、クロスタイプのミッションはそのままながらあらゆるコーナーでの回転維持が易くなっており、リアホイールが17インチとなってことでハンドリング特性は多少敏感になっていたものの、フレームも強化されて高速度域での安定性の高いものになっていました。
因みに、筆者はこの頃、初期RZ250を所持しており、友人が手に入れたVTを試乗させてもらって感じた乗りやすさ、そして何より燃費の良さに、大いに心動かされたものでした。いかんせん身長180の者にはVT、コンパクトさが過ぎて、購入には至りませんでしたが。
この品は、中古になりますが、ホンダ車ですので絶版車といえども全国の直営店での整備も可能、扱い易い旧車(?)といえます。
※尚、在庫1台限りですので、品切れの場合はご容赦を。
※全国配送に対応してくれます。
※ネイキッドモデル(VT250Z)もあります…⇒ Click
※他店でもVTの中古を確認する⇒ Click
主要諸元型式(MC08)
全長2.015×全幅0.730×全高1.155m
軸距1.385m
最低地上高0.140m
シート高0.765m
車両重量167kg(乾燥重量152kg)
燃費45.0㎞/ℓ(50km/h定地走行テスト値)
最小回転半径2.7m
エンジン型形式:MC08E・水冷4サイクルV型2気筒DOHC4バルブ
総排気量:248㏄
内径×行程:60.0×44.0㎜
圧縮比:11.0
最高出力:40ps/12,500rpm
最大トルク:2.3kg-m/11,000rpm
キャブレター型式:VD6
始動方式:セルフスターター
点火方式:フルトランジスタ
潤滑方式:圧送飛沫併用式
潤滑油容量:2.5ℓ
燃料タンク容量:14ℓ
クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング
変速機形式:常時噛合式6段リターン
変速比:1速2.562、2速1.850、3速1.478、4速1.240、5速1.074、6速0.965
減速比:2.821
キャスター:26°20′
トレール: 97㎜
タイヤサイズ:前)100/90-16 54S、後)110/90-17 60S
ブレーキ方式:前)油圧式ディスク(インボードベンチレーテッドディスク)、後)機械式リーディングトレーリング
懸架方式:前)テレスコピック(円筒空気バネ併用)、後)スイングアーム(プロリンク)
フレーム方式:ダブルクレードル