
1976年に続いて1977年に富士スピードウェイで行われたF1選手権に出場、星野一義がドライブしたコジマエンジアリングのシャシー/ボディに、コスワースDFVエンジンを載せたKE-009の1/43スケールミニカーです。
往時をご存知の方もいらっしゃるでしょうが、残念ながら1976年に長谷見昌弘がドライブして注目を集めたコジマ製マシン、当時としては珍しかったチタンやカーボンのパーツを用いるなど非常に意欲的なマシンでしたが、前年のダンロップから変わって用いた、当時はまだF1経験の殆どなかったブリジストンをタイヤの未熟さもあって、この品の実車である星野号は11位に終わり、同時に出場した伊太利屋カラーの高原号もリタイアに終わりました。
しかし、マシンの潜在能力の高さを買われ、コジマは、翌年から旧西ドイツのレーシング・チーム、ウィリー・カウーゼンと組んでF1・GPシリーズ参戦を目論みますが、カウーゼン側が資金調達に失敗、ドイツに送られたところまでははっきりしているものの、以降のKE-009の行方は今に至っても謎のまま…
コスワースDFVという当時としては高性能なエンジンが廉価で手に入れられ、意欲さえあればスポット参戦でもF1レースに出場できた時代の徒花となりました。
尚、F1・GP出場のためのテストドライバーを勤めた1人は、後に歴代のF1チャンピオンに名を連ねるケケ・ロズベルグだったのだそうです。