
第二次大戦下、ドイツ、ソビエト連邦に侵略されたポーランドで、ソ連の捕虜になった約 15000人のポーランド人将校が行方不明になる事件が起きる。
そして、しばらく謎のままにされていた行方不明事件は、1943年春、カティンの森で数千人の遺体が発見されることで明るみになるが……
しかし、戦後になっても、ソ連の衛星国となったポーランドでは、長年、この事件に触れることはタブーになっていた。
ところが、冷戦崩壊とともに内情が公になることになる。
果たして将校達の殺したのは、何者たちだったのか。
ソ連の捕虜となった将校たち、そして、彼らの帰還を待ちわびる家族たちの姿を通して戦争というものを描いたこの作品は、政治のうねりに翻弄されながらも必死に生き抜こうとする人々の姿と、そして、死と真っ向から対峙せざるを得ない現実が横たわる戦場、その真実をして、「地下水道」、「灰とダイヤモンド」のかのアンジェイ・ワイダ監督が入念な取材と現地考証を重ねたうえに仕上げた、近年の傑作といえるかもしれません。